龍光院の曜変天目凄い! 京都の国宝展、東京から日帰りで行ってきた

京都国立博物館で開催中の国宝展、観覧レビューとみどころ紹介

最終更新日:2017年10月20日

京都国立博物館で開催中の国宝展に、東京から日帰りで行ってきました。

東京から日帰り「国宝展」プラン

JS東海ツアーズの日帰りプランこみこみ20,900円で。
どれくらいお得でしょうか。
20,900円に含まれているものは、

・東京ー京都間の新幹線のぞみ号の往復指定席チケット(通常片道13,910円)
・国宝展チケット(当日券は1,500円)
・京都タワー入場券(通常770円)
・京都タワーお土産券1,200円分

こんなに。
これを全部通常料金で払うと、31,290円。
つまり、10,390円もお得なプラン。
さらに、新幹線のチケットって、東京23区のJRの乗車料金も含まれているんです。
最寄りのJRの駅から東京駅までは、新幹線のチケットで乗れてしまう。
と、特に宣伝ではなく、お得さにちょっと感動したのでオススメしてみました。

新幹線のチケットは何便に乗るか購入時に選択します。
私は、朝6:00東京発、8:07分京都着。
復路は21時過ぎ京都発のチケットを買いました。

朝8時過ぎに京都について、散歩がてら歩いて蓮華王院(三十三間堂)へ。
三十三間堂は朝8時から入れるので、早い新幹線や夜行バスで来た時におすすめ。
歩くと20分くらい掛かりますが、タクシーならすぐ。

歩いたのでちょうど8:30に蓮華王院に。
蓮華王院と京都国立博物館の入り口は道を挟んで向かい側なんですが、京都国立博物館にはもう並んでいる人がいました。
久しぶりに1000体以上の仏像空間を堪能して約1時間、国宝展がオープンして10分後の9:40くらいに京都国立博物館へ。
この時点で「40分待ち」の表示がありました。


国宝展

国宝展は全部で4期に分かれていますが、私が行ったのは第2期。
2期にしか展示されない「龍光院 曜変天目茶碗」が目当てです。
国宝ばかりが展示されていますが、私がみたなかでオススメは

・龍光院 曜変天目茶碗
・飛青磁花入
・大日如来坐像 金剛寺
・土偶(縄文のビーナス、縄文の女神、仮面の女神)
・火焔型土器
・太刀銘正恒
・剣 無銘 黒漆宝剣拵
・雪舟の水墨画
・徳川美術館 婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)

それぞれ後で書きます。
私は展示されている作品の多くを過去に拝見していますが、初見の方は「俵屋宗達 風神雷神図屏風」とか、嵯峨釈迦堂の「清凉寺 釈迦如来立像」、「六道図」など超有名どころはお見逃しなく。


行列に並んでいると、途中で毎日新聞の特別号外「国宝展」の新聞が山積み、自由に手に取れます。
情報量は少なめですが、これを呼んでいるうちに順番が来ました。
展示室は1階から3階まで。
観覧順序は特にないので、好きなところから観覧出来ます。
※正式には3階→2階→1階の順序ですが、どうまわってもOK。

3階に上るエレベーター渋滞も発生しているので、1階から廻るか、健康な方は階段で3階まで上がったほうが早いです。
展示エリアはそれぞれ下記にようになっています。

1階
「彫刻」(仏像)、「陶磁」(曜変天目はここ!)、「絵巻物と装飾経」、「染織」、「金工」、「漆工」

2階
仏画、肖像画、中世絵画、近世絵画、中国絵画

3階
考古、書籍

国宝展のおすすめ展示品の感想

国宝展第2期でみた国宝の中から、特におすすめの国宝をご紹介します。

龍光院 曜変天目茶碗

必見です。
なにもよりもまず、滅多に出てこない国宝茶碗です。
10年に1回出ればいいほう。
そして美しい。
第2期のみの展示です(10月29日まで)。

稲葉天目(静嘉堂文庫蔵)は年中展覧会に出ているので何度も見ていますが、国宝曜変天目3碗の中で稲葉天目が一番美しいと考えていました。
曜変が一番ハッキリ星のようになっているので。
でも、龍光院の曜変天目も負けず劣らず美しいですね。
星がこんな輝いているのは予想外でした。

曜変天目や玳皮盞天目、油滴天目をみるといつも思うのが、「小さいな」ってこと。
いつ見ても記憶の中の茶碗よりも小さい。

龍光院天目も凄く小さい。
そして美しい。

観覧方法ですが、4面ガラスで全方位から拝見できます。
私は10時過ぎに観に行きましたが、意外とゆっくり拝見できました。
ひととおり会場を廻って11時30分くらいにまた来ましたが、そのときは行列が出来ていました。
入場待ちではなく、曜変天目持ちの行列。
時間というよりもタイミングかもしれません。
行列に並ばなくても、ちょっとだけ離れたところから拝見できます。
でも出来れば近くで観て頂きたい。
じっくり観て頂きたいと言いたいところですが、混み具合次第ですかね。

飛青磁花入

こちらも第2期のみの展示です。
脇役なのかほとんど人が集まっていませんが、一級の名品です。
青磁の肌や繊細な形、アクセントとなっている鉄の模様をじっくり堪能することが出来ます。
美しい。

大日如来坐像 金剛寺

それほど有名な仏像ではありませんし、際立った特徴があるわけでもありません。
今年国宝に指定されたばかりの最新国宝仏です。
ですが、国宝丈六仏をこんなに間近で観る機会は滅多にありません。
また、所蔵されている大阪の金剛寺本堂が修理中なのでしばらく京都国立博物館に保管されていましたが、2018年3月の落慶法要に併せて返却されます。
おそらく金剛寺内で公開されると思いますが、国宝に指定され帰ったばかりなので、しばらく他の展覧会に出て来ることはないように思います。

※丈六仏とは
丈六仏とは、1丈6尺サイズの仏像のことを言います。
仏像自体のサイズではなく身長です。
お経に釈迦如来の身長は4メール80センチ(1丈6尺)と書いており、正式な釈迦如来像のサイズが丈六となります。
この像は坐像(座っている)ので、仏像サイズは身長の半分、2メートル40センチの丈六仏となります。
立っている丈六仏は、興福寺の千手観音立像や、浄土寺の阿弥陀如来立像が有名です。
特に浄土寺(兵庫県小野市)は超おすすめです。

土偶・土器

・土偶(縄文のビーナス、縄文の女神、仮面の女神)
・火焔型土器
は必見です。
国宝指定の土偶は何点かありますが、今回の国宝展のように一堂に集まるのはまずないでしょう。
土器や土偶のような考古資料は、東京の有名な博物館とかではなく、発掘現場の博物館に所蔵されていることが多いです(東博にもありますが)。
もし全部見るとなったら、全国の遺跡巡りをするようなことになります。
それを、一度に観ることができる。

そしてなにより美しい。
今から5000年くらい前に作られたものです。
縄文の美を発見したのは岡本太郎である、という話があります。
それまでは考古資料とだけ見られていた土器を芸術として捉えるきっかけとなったと。
この観る人の感性に直接訴えかけてくるような原始的な美しさは、誰かに「アートだ!芸術だ!」と言われなくても湧き出てくるもののような気がします。

太刀銘正恒・「剣 無銘 附 黒漆宝剣拵」

国宝の刀剣もいくつか展示されています。
正恒銘の太刀はいくつか現存していますが、展示されているのは文化庁所蔵の国宝。
平安時代後期の古備前を代表する刀鍛冶の鍛えた太刀です。
反りも少なく細く穏やかな刃紋に小さな帽子(切っ先の部分)、気品に溢れています。
ちなみに、太刀と打刀は違います。
展示する時も、実際に身に帯びるのと同じ向きで展示するのがお決まりです。
太刀は、刃を下に向けて腰に佩きますので、展示するときも刃が下です。
刀は刃を上にして腰に差しますので、展示するときも刃が上です。

もう1点「剣 無銘 附 黒漆宝剣拵」は、2点です。
国宝指定の「剣 無銘」と、国宝の附(つけたり)指定の「黒漆宝剣拵」です。
つけたりとは、それ自体は国宝ではなく、国宝の付属品という扱いの指定です。
つけたりはあくまでもつけたりで国宝ではないです。
この「剣 無銘」、おそらく私は初めて見ました。
いいですね。
美しい。
日本には両刃の「剣」は少ないのですが、こんな素晴らしい優品があったとは。

雪舟の水墨画

水墨画で超有名な雪舟の作品は6点が国宝に指定されていますが、国宝点では6点すべてが展示されていて拝見しました(2期まで、2点は10月22日まで)。
圧巻です。

徳川千代姫の婚礼調度品

蒔絵作品は多数観てきたつもりですが、目が釘付けになりました。
こんなに「金」できらびやかでありながら調和が取れた美しい作品はまずありません。
徳川家の姫にふさわしい。
千代姫は徳川三代将軍家光の長女ですが、2歳で結婚しました。
展示品はそのときの嫁入り道具。
2歳で結婚って・・
ちなみに、千代姫の子孫には大正天皇皇后がおりまして、今上天皇も千代姫(家光の)の子孫です。

国宝展観覧まとめ

混んでいます。
とっても混んでいます。

仏像や大きめの絵画など、前に人がいてもある程度見えるものは問題ありませんが、工芸品や絵巻など最前列じゃないと見えないものは、最前列の流れに並んで流れに乗るしかないです。

私は、入場待ちが40分で、観覧時間が1時間30分から2時間くらいでした
タイムスケジュールに余裕を持って、急がず心穏やかにじっと最前列に並んでゆっくり廻るのをおすすめします。

ただ、目玉展示とそうではない展示の差が激しいです。
人が集まっていない展示品も国宝で、通常の展覧会であれば主役になれるものばかりです。
普段は人が集まってみにくいような国宝を、(今回は脇役になっているので)じっくり拝見できる機会でもあります。

昼ごろ展示会場を出たときには、もう入場待ちの行列はありませんでした
展示フロアが3つに分かれているので、朝から並んで入場と同時にお目当ての展示に行けば、そのお目当ての品についてはゆっくり拝見出来るとは思います。
並ばずに入りたいのであれば、お昼頃がいいかもしれません
でも、おすすめは私と同じ、三十三間堂を拝見してから国宝展です。
特に、第2期(10月29日まで)は、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」が展示されています。
このデザインは琳派の多くのが画家が描いていますが、三十三間堂の風神雷神像(仏像)をモデルにしていると言われます。
モデルとなった風神雷神像を拝見してから、風神雷神図屏風を観るのも、なかなか面白いです。


2万円出して丸1日使って日帰りで国宝展に行く価値があったのか?
私は多くの作品を過去に観たことがあったのですが、龍光院曜変天目を拝見できただけで、価値があったと思います。
国宝などの文化財を普段あまり観ていない方は、一生に一度だと思って観に行く価値は十分にあると思います。
グローバル化の時代だからこそ、自国の文化をもっと知りたい。

「国宝」は優れた作者がいるだけでは成り立ちません。
それを伝えてきた「歴史」も重要で、今目の前に国宝があるということは、何百年もの間、維持し語り継いで来た人たちがいたということです。

名品ばかりなのと人混みが凄いのでちょっと疲れますが、国宝展おすすめです。

図録は3500円。
普通の図録ですが、全4期で展示される国宝すべてカラー写真で掲載されています。

おまけ 日帰り京都後半

国宝展を12時過ぎに見終わって、隣の豊国神社にお参り。
ついでに隣の方広寺梵鐘をみる。
豊臣家滅亡に繋がった『国家安康』『君臣豊楽』で有名な歴史的な梵鐘ですが、豊国神社にいってもこれを見に来る人が少ない。
というか気づかない。
普通にぶら下がっていますが歴史上重要な鐘ですし、重要文化財指定もされています。

その後は、大徳寺へ。
バスで1時間くらい。
大徳寺には魅力的な塔頭寺院が多く、今日はお庭を見に来ました。
理由はもうひとつ。
国宝展でみてきた龍光院の曜変天目茶碗。
この龍光院って、大徳寺の塔頭寺院なのです。
常に拝観謝絶なので中に入ることは出来ませんが、龍光院の大徳寺に行ってみるのもいいかなと。


常時公開のお寺さんが3つありますが、高桐院さんはしばらく工事中で拝観不可。
変わりというか、特別公開が3箇所あったので、大徳寺塔頭寺院5ヶ寺を巡って夕方に。
京都駅周辺に帰ってカフェで時間を潰そうかと思って烏丸線に乗ったら、二条城ライトアップの中吊り広告があり予定変更。
二条城に行きました。
二条城ライトアップは正直あんまり、ちょっと残念な感じでした。
プロジェクションマッピングが2箇所ありましたが、白壁をスクリーンにしているだけでプロジェクションマッピングの利点が全然出ていない。
お庭がライトアップされていると書いてあったので期待していたのですが、二の丸御殿の中からガラス越しに少し見えるだけ。。
あとは普通に二の丸御殿の中を巡るだけで、昼間来たのと変わらない。
夜ならでは・二条城ならでは、のなにかが欲しかった。
ひとつだけよかったのが、ソプラノ歌手の「綾乃緒ひびき」さんのステージ。
http://ayanoo-hibiki.com/concert-info.html
感動した。
入場料600円だけでプロ歌手の素晴らしい歌が聴けちゃった。
残念な感じと書きましたが、過度に期待しなければ、あるいは二条城に行ったことがない方にはおすすめです。
入り口の横のステージで、18:30〜と19:30〜の2回綾乃緒ひびきさんのステージもあります。
10月22日(日)まで。


コメント(0)

  • ※コメント確認画面はありません。
  • ※コメント投稿後は再読み込みをしてください。
CLOSE ×