常識として知っておきたい世界の名画:西洋絵画40選・31位から40位まで

常識として知っておきたい名画・西洋絵画10選。31位から40位までをご紹介。

最終更新日:2017年5月9日

31 ヤン・ファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻」


「アルノルフィーニ夫妻」
1434年ごろ(北方ルネサンス)
ヤン・ファン・エイク(1390?〜1441年)
ロンドン・ナショナルギャラリー美術館蔵(ロンドン・イギリス)

精緻な油絵の初期の作品として西洋絵画で特に重要な作品のひとつ。
現代の結婚記念写真と同じ結婚記念肖像画である。
中央の丸い鏡には画家である作者自身も描かれている。
足下の犬は忠誠を表すが、現在のケアーン・テリアの一種であると思われる。 身なりや室内の調度品などはこの夫婦が裕福なことをあらわしており、本来狩猟犬であるテリアがこのころすでに愛玩犬として飼育されていたことがわかる。ちなみに、犬の品種は8世紀頃から人為的に作られ始めたと言われている。

32 ミレイ「オフィーリア」


「オフィーリア」
1851〜52年ごろ(ラファエル前派)
ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829〜96年)
テート・ブリテン(ロンドン・イギリス)

「オフィーリア」は「ハムレット」に登場する悲劇のヒロイン。父を殺されたオフィーリアが悲嘆のあまり川に流され、沈んでしまう前に歌を口ずさんでいるさまを描く。
「裾が大きく広がって、人魚のようにしばらく体を浮かせてーそのあいだあの子は、古い小唄を口ずさみ、自分の不幸が分からぬ様ー水の中で暮らす妖精のように。」
非常に精緻に描かれた植物も話題となった。ハムレットでは植物にそれぞれ意味があり、パンジーはかなわぬ愛、ケシは死、スミレは誠実と若死、ヒナギクは無垢、柳は見捨てられた愛を意味している。

33 ゴッホ「星月夜(ほしづきよ)」


「星月夜」
1889年(印象派)
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜90年)
ニューヨーク近代美術館蔵(ニューヨーク)

ゴッホの代表作のひとつで、精神病院療養中に描かれた。
「夜のカフェテラス」「糸杉と星の見える道」など、ゴッホは夜と星を多く描いた。
「死によって星へと到達する」「星降るような空を創造したい」と自ら語っているように、ゴッホにとって「星」は重要な意味をもっていた。

34 セザンヌ「サント・ヴィクトワール山」


「サント・ヴィクトワール山」
1885〜87年ごろ(ポスト印象派)
ポール・セザンヌ(1839〜1906年)
フィリップス・コレクション(ワシントン・アメリカ)

セザンヌが幾度となく描いた故郷の山サント・ヴィクトワール。
この作品は、印象派を離れたセザンヌが独自の画風を追求している時期に描かれた。
左右手間に松の大木を配し、額縁のようにヴィクトワール山を囲んでいる斬新な構図。

35 フランシスコ・デ・ゴヤ「我が子を食らうサトゥルヌス」


「我が子を食らうサトゥルヌス」
1819〜1823年ごろ(ロマン主義)
フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(1746〜1828年)
プラド美術館蔵(マドリード・スペイン)

衝撃的なこの作品は、ローマ神話の一場面である、ルーベンスも同じ主題で描いている。
農耕神サトゥルヌス(クロノス)は将来自分の子に殺されるという予言を恐れ、狂気に取り憑かれ5人の我が子を丸呑みにした。
本作では丸呑みではなく頭を囓るというさらなる凶行に及んでいる様子を描く。
本作は当初サトゥルヌスの陰茎を勃起させて描いていたが、後生に修正された。

36 マティス「ダンス」


「ダンス」
1910年(フォービズム)
アンリ・マティス(1869〜1954年)
エルミタージュ美術館蔵(ロシア)

フォービズム(野獣派)アンリ・マティスの代表作。
激しい色使いやタッチから「野獣の檻の中にいるようだ」と揶揄されたことから命名された。
キュビズムが理知的であるとすれば、フォービズムは感情的。色も目に見えるものではなく心感じる色を描く。
本作も人物を赤く描いた。
感覚的で感情の赴くままに描いたようにみえるが、何度も何度も下絵を描き、納得できるまで何度も描き直した。
友人であったピカソからは「最初の絵が一番いい」と揶揄されたという話もある。

37 ゴッホ「ひまわり」


「ひまわり」
1888〜90年ごろ(印象派)
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜90年)
ナショナル・ギャラリー美術館蔵(ロンドン・イギリス)

ゴッホの「ひまわり」は7点製作され、6点が現存している。

38 フラゴナール「ぶらんこ」


「ぶらんこ」
1767年ごろ(ロココ)
ジャン・オノレ・フラナゴール(1732〜1806年)
ウォレス・コレクション(ロンドン・イギリス)

ロココ美術を代表する作品
ぶらんこで遊ぶ若い女性と、そのスカートを覗く若い男性、ぶらんこを押す老年の男性が描かれている。
愛と恋とエロスに彩られたロココ時代の男女の奔放な恋愛を描く。
当時版画として世間に出回るほどに人気を博した作品

39 ボス「快楽の園」


「快楽の園」
1500〜05年ごろ(ルネサンス・初期フランドル派)
ヒエロニムス・ボス(1450?〜1516年)
プラド美術館蔵(マドリード・スペイン)

シュルレアリスムや現代芸術を思わせる作風で、知らずに本作を見れば500年前のルネサンス期に描かれた作品であるとは思えない。
後生にも大きな影響を与えた彼と彼の作品は、現在でも大きな謎に満ちている。
罪深い偽りの楽園を描く。

40 ブリューゲル(父)「バベルの塔」


「バベルの塔」
1563年(ルネサンス)
ビーテル・ブリューゲル(1525/30〜69年)
ウィーン美術史美術館蔵(ウィーン・オーストリア)

「旧約聖書」のバベルの塔を描く。
手前の一行はバベルの塔建設を指揮するニムロデ王。
建築現場には無数の人々が描かれており、その大きさの対比によりバベルの塔の大きさを際立たせている。
「バベルの塔」は創世記に記述された物語で、神に挑戦するために天まで届く塔を建設した人々に対し、神は言語をバラバラに分けたとされる。世界中で様々な言語が話されている理由を説明する物語ともなっている。

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